加味逍遙散と抑肝散加陳皮半夏の説明

　加味逍遙散は抑肝散加陳皮半夏と似たような効果が期待できますが、実は少しだけ違っています。

　一般的には、加味逍遙散は嫌な事が有った場合相手が良くないと考えがちな人、抑肝散加陳皮半夏は自分が良くないと考えがちな人に有効とされている漢方薬です。でも私は時々これらの薬を処方していますが性格的に良い人だけでした。

　貴方が漢方治療を希望される場合は、行きつけの病院で漢方医学的診察を受けていただきます。

　まず両手の脈を先生に診てもらい脈診を受けて下さい、その結果、体力が強いか弱いかが解ります。

　次に舌見せていただき舌診を受けてください、その結果身体が冷えているか、熱っぽいか、また水が偏っているかどうか、血の流れが良いかが解ります。舌が赤く尖っているのは加味逍遙散が効く人が多く、丸く膨らんでいるのは抑肝散加陳皮半夏が有効な人が多いです。

　次に受診された先生にお腹を診ていただき腹診を受けてください、加味逍遙散なら全体的にお腹が軟らかく右のお腹の上側やおヘソの左下に押したら痛い所があり、またおヘソの左上に動悸が触れると効果の良い所見になります。抑肝散加陳皮半夏の場合は全体的にお腹が軟らかく右のお腹の上側やおヘソの左上に押したら痛い所が有ります。

　実際にはお薬を選ぶ場合は自覚症状が一番で、いろんな人に対してイライラする場合は加味逍遙散、誰か特定の人に責められる事に困っている人は抑肝散加陳皮半夏を

　おすすめしてます。

　加味逍遙散や抑肝散加陳皮半夏は種々の生薬の生薬を組み合わせた漢方薬で、イライラする人に有効な薬です。

令和5年１２月１日