生理が多い場合を月経過多症と言います。人とは比べられないのですが、昼でも夜用のナプキンを使用して1~2時間ごとにトイレで交換しなければならない、ドクドクと経血が降りてくるのがわかる、寝具のシーツを汚すことが多い、仕事中に制服を汚してしまうのではとハラハラする等、大抵月経過多症のある人は、月経困難症も併せ持った人が多く、生理期間は身体的な大変さも当然ながら、心理的・社会的にもハンディを感じながら生活されている様子がよくわかります。
月経困難症の人は貧血の人が多いです。毎月出血が多く、失われた鉄分を毎日の食事でも補いきれず慢性的に貧血になっている人がいます。血色素(Hb)が7g/㎗以下で普通に生活している人がいます。「きつくなかったですか?」と聞くと、「階段登ったり、走ったりするとすぐにドキドキします。」女性は我慢強い人が多いようです。もちろん貧血の治療は必須です。改善しだすと「体が軽くなった感じです。」と言われます。心臓の負担も減り体も調子よく動けます、メンタル的には鬱っぽい感じが改善し、夜足がムズムズする感覚で眠れない等も改善していきます。
血液の病気でなければ、子宮筋腫、子宮腺筋症、女性ホルモンの問題を抱えていることが多いです。産婦人科で、子宮がん検診、超音波検査、血液検査などを実施すると原因がわかることが多いです。
最近は、月経困難症治療薬同様、多様な治療戦略がありますので、我慢に我慢を重ねる前に是非産婦人科医に相談してほしいと願います。